財団法人食品産業センターの月刊機関誌「明日の食品産業 2025年5月号」にて、
緑茶による脳の老化防止ならびにストレス軽減に関する研究が掲載されています。
お茶の力の再確認となりましたので、皆様にも要約をご紹介!
緑茶に含まれるカテキンやテアニンは、脳と心の健康維持に役立つことがさまざまな研究で示されています。
カテキンは、抗酸化・抗炎症作用によって脳の老化を抑える可能性があります。
・緑茶に多く含まれるカテキンは、抗酸化作用・抗炎症作用により、脳の老化を防ぐ可能性があるとされています。
・特に、エピガロカテキンガレート(EGCG)は、脳内の神経細胞を保護し、認知機能の低下を抑制する働きが期待されています。
・マウス実験では、緑茶カテキンの摂取によって脳の老化が抑えられ、神経細胞の維持に役立つことが示されました。
テアニンは、ストレスによる脳機能の低下を防ぎ、リラックス効果をもたらします。
・緑茶のうまみ成分でもあるテアニンには、ストレスによる脳のダメージを軽減し、リラックス状態を促す効果が見られています。
・特に、ストレスに弱い体質のマウスにテアニンを与えたところ、脳内の神経細胞の損傷が抑えられたことが確認されています。
・テアニンは、脳内のGABA(リラックスに関わる神経伝達物質)の働きを高めることで、ストレス反応を穏やかにする役割を果たしていると考えられています。
ストレス軽減効果をしっかり期待するには、1日あたりテアニン100mg以上の摂取が推奨されています。この量を効率よく摂るためには、一番茶のリーフから淹れた1煎目の緑茶を飲むことが勧められていますよ!
なお、ほうじ茶は製造過程で高温加熱されるため、テアニンやカテキンが分解されやすく、これらの効果は減少してしまいます。ストレスケアや脳の健康を意識するなら、ぜひ一番茶の緑茶を!
忙しい日々の中に、緑茶のひとときを取り入れて、体と心を整える時間を作ってみてはいかがでしょうか!
(参考:「緑茶による脳の老化防止ならびにストレス軽減に関する研究」静岡県立大学 客員准教授 海野けい子)